パワハラをする上司は、「パワハラだと思うのは甘えだ!」という言葉を発することがあります。
パワハラは甘えではない
「パワハラを甘え」と言うのは、もはや、いじめている人間が「いじめだと思うのは甘えだ」と言っているようなものです。
危害を加えておきながら、「危害が加えられたと思うのは甘えだ」と言っているようなものでしょう。
「甘え」と言うのは上司の勝手な解釈
なので、「甘え」と言う上司は、都合の良い勝手な解釈だと思います。
「パワハラを甘え」と言っているのは、上司が自分の行為を正当化しようとしているだけです。
攻撃を加えておきながら、「攻撃を加えていない」と言うのは、身勝手な言い分です。
「部下を正すためにパワハラが必要」と言う偏った考え方
ときに、「部下を正すためにパワハラが必要」と言う、意味がわからない言い訳をする上司もいます。
しかし、部下に仕事を教えるために、パワハラが必要なわけではありません。
パワハラ上司は指導力がない
むしろ、部下に仕事を教えたり、指導するために、パワハラをしてくる上司は、「指導力がない上司」であることを示しているようなものです。
パワハラで圧力をかけることは、相手を不安や恐怖に陥れるだけです。
無理やり仕事をさせることは、必ずしも適した指導とは言えません。
そのような行為は、単なる奴隷としての扱いのようなものでしょう、
本当に部下に仕事を教えるのであれば、部下をしっかりサポートして、自発的に仕事をして成長するような指導が良いと思います。
パワハラで強制的に自分の思う通りに動かそうとしても、ひとは心から動きません。
そういう行為をすることは、本当に相手のためになる成長につながるとは、必ずしも言えません。
「パワハラが指導」と考える上司は、そういう圧力行為でしか仕事を部下に伝えられない、人を育てる力のない上司なのです。
過去に上司もパワハラを受けていることも
また、上司自身も過去にパワハラを受けて、仕事をしてきた可能性もあります。
特に、メディアでパワハラが大きくとりあげられる前の昭和や平成初期の頃は、普通にパワハラはたくさん存在していました。
そういう環境下で仕事をしてきた上司からすると、「パワハラはあって当たり前」と考えている可能性があります。
むしろ、「パワハラがあることでひとは育つ」くらいに思っているかもしれません。
あとは、「自分もパワハラをされて仕事をしてきたので、部下もされて当然」と身勝手な考えをしているかもしれません。
「自分がされて嫌なことは、ひとにもしない」のが普通だと思うのですが、「自分が与えられた苦痛を、同じように部下にも与えよう」と意味不明の伝承をしようとするひともいます。
そういうパワハラ肯定派の思考だと、平気で部下に対してパワハラをする可能性があります。
権力があると何をしても良いと勘違いしている
また、「権力があると何をしても良い」と勘違いしている上司もなかにはいます。
もちろん会社内で力があるからといって、何をしても良いわけではありません。
しかし、ときにひとは力を持つことで、自分勝手な行動に走ることがあるのです。
パワハラをする上司は自分に非があると思っていない
また、パワハラをする上司は、自分に非があるとは思っていない可能性があります。
おそらく自分の非を認めるならば、パワハラ行為もしないはずです。
「自分は悪くない、むしろ正しい行為をしている」と思うからこそ、部下に対しても平気でパワハラをしているのでしょう。
パワハラを受けているひとは自分を責める必要はない
そして、「パワハラは甘え」と言われると、パワハラを受けている方は「自分が悪いのではないか」と自分を責めてしまいがちです。
しかし、あなたがいけないわけではありません。
むしろ、パワハラでしか仕事を教えられない上司にこそ、大きな問題があるかもしれないのです。
なので、上司に「パワハラは甘え」と言われても、そのまま信じないことです。
どうしても会社で長い時間働くと、上司の言うことや日々の職場で起こっていることが、当たり前かのように思うかもしれません。
しかし、それは当たり前ではないのです。
上司が言うことは必ずしも正しいわけではない
上司に何か言われると、「上司の言うことが正しい」と錯覚してしまうかもしれません。
しかし、上司が言うことは、必ずしも正しいわけではなく、むしろ間違っていることもたくさんあります。
そして、今現在職場で起きていることは、外から見れば異常かもしれないのです。
ただ、日々パワハラを受けていると、それがあたかも普通かのように、自分が悪いかのように思ってしまうかもしれませんが、もしかすると、それは洗脳されているのかもしれません。
上司の権力や言葉、会社の雰囲気に、洗脳に近いような刷り込みをすでにされてしまっている可能性があります。
上司だろうが偉いわけではない
上司だからといって、必ずしも偉い存在ではありません。
会社の中で、多少の権力を持っているというだけです。
もちろん社長であろうと、神様でもなければ、必ずしも人格者なわけではありません。
確かに上司の中には、素晴らしいひともいるかもしれませんが、「上司は全て偉い」と考えてしまうと、「上司のパワハラも我慢しなければいけない」と偏った解釈をしがちです。
なので、上司の言葉をそのまま鵜呑みにはせず、自分の考えや見方を持つことが、とても大切です。
そうしないと、自分のことを否定したり、自分を責めてばかりになってしまうかもしれません。
むしろ、パワハラに我慢していると、精神的にも肉体的にも体を壊してしまう可能性が高いです。
パワハラ被害に遭ったならば、上司の「パワハラは甘え」と言う言葉は信用せずに、まずは他の誰かに相談してみることです。