私も人前での叱責や罵倒を受けたことがあるので、そのときの精神的な苦痛は痛いほどわかります。
人前での叱責をする理由とは?
「もし注意をするなら、人前ではなく二人きりのときにすれば良いのでは」と思うこともよくありました。
しかし、パワハラ上司は人前での叱責や罵倒をしたがることが多いです。
今回は、なぜパワハラ上司は、わざわざ人前での叱責をするのか、考えてみたいと思います。
見せしめのため
ひとつは見せしめのためもあるでしょう。
同じように叱責を受ける可能性があることを、周囲にわからせるために、敢えてあなたを当て馬にして叱責していることもあります。
パワハラ上司は、周囲へ恐怖心を植え付けるために、あなたを人前で叱責していることもあります。
権力を見せるため
もしくは、自身の権力を周囲に見せつけるために、人前での叱責を行っていることもあります。
自分の会社内での力や影響力を社内に誇示したいために、敢えて人前での叱責を選ぶ上司もいるでしょう。
サディスト的な要素もある
さらに卑劣な場合は、人前での叱責で恥ずかしい気持ちや苦しい表情を見たいがために、わざと人前での叱責を行っている、サディスト的な上司もいるかもしれません。
自身のストレスやプレッシャーのはけ口として、部下に当たっている可能性もあります。
忍耐を鍛えるため
または、部下の忍耐を鍛える目的と評して、人前での叱責を敢えて行っているのかもしれません。
「正しい指導方法」だと勘違いしている
このような上司は、「人前での叱責が正しい指導方法」かとように考えている場合もあります。
そういう上司は部下に対して、敢えて人前で罵声を浴びせたり、恥をかかせようとしたりします。
そのような精神的なプレッシャーをかけることが、ひとを育てると思っている可能性があります。
しかし、相手にプレッシャーをかけて、怖がらせ萎縮させることが、必ずしも正しい指導方法とは限りません。
それは単なる嫌がらせであり、自分の権力を利用したパワハラに過ぎないのです。
指導方法がわかっていない
そもそも、このような圧をかけてくる上司は、本当の意味でひとを育てる指導方法を理解していないことがあります。
相手の良い面を伸ばすのではなく、相手にプレッシャーをかけて恐怖に陥れ、無理やり自分の都合に合わせて、部下に仕事をさせようとすることがあります。
こういったやり方の方が、相手に仕向けやすいので、圧迫し脅して部下に仕事をさせようとするのです。
しかし、こういったやり方は、無理やり一時的に自分の言う通りに仕事をさせることであり、部下が気持ち良く自発的に率先して仕事をするわけではないので、長期的に見ても良い指導方法とは言えません。
ただ、ひとを育てることを理解していない上司は、「叱責し相手を恐怖心で満たし、無理やり仕事をさせることが、良い指導方法である」と思っている可能性があるのです。
必ずしも上司の考えは正しくない
このような上司は、自分の考えが間違っているとは思わないひとも多いです。
むしろ、部下を圧迫して恐怖心で仕事をさせることが、正しい指導方法であるかのように、思っていることが多いです。
なので、「自分の考えが正しい」と思う上司ほど、パワハラ行為はやめようとはしません。
叱責や罵声に耐える必要は必ずしもない
人前での叱責に耐えることは、相当厳しいものです。
恥ずかしさや悔しさ、恐怖心などで、精神的にかなり追い込まれます。
上司は、それをわかっていて、人前での叱責を続けることが多いです。
ここで気をつけなければならないのが、人前での叱責行為は必ずしも正しいわけではないということです。
上司が行うことが全て正しいわけではありません。
むしろ、間違っていることもたくさんあるでしょう。
いくら耐えても叱責は終わらない
しかし、真面目なひとや、あまり社会人経験がないひとほど、上司が行うこと全てが正しいかのように誤解しがちです。
人前での叱責は辛いだけで、何も得られない可能性があります。
もし、注意したいならば、わざわざ見せしめのように、人前で罵倒するのではなく、直接本人に言えば良いだけの話です。
それを、わざわざ時間をかけて、人前での叱責を行い、部下を追い込むのは、「上司の勝手な自己満ではないか」とも思えます。
なので、人前での叱責にいつまでの耐える必要はないでしょう。
もし、パワハラと感じるならば、会社の上層部や労基、ハローワークなどにも相談してみると良いかもしれません。